北陸新幹線の小松・南越駅、あす駅舎工事着手 2023年春開業「困難」見通しのなか



JR西日本の新幹線として工事中の北陸新幹線・金沢~敦賀間について、建設主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)は11月5日、小松駅(石川県小松市)と南越駅(仮称、福井県越前市)の駅舎工事に着手すると発表した。

小松駅のイメージ。【画像:鉄道・運輸機構】

小松駅は北陸本線(北陸新幹線開業時に第三セクター化)の同名駅の東側に併設。駅本屋は鉄骨造平家建てで約2880平方m、旅客上家は鉄骨造平家建てで約6620平方mになる。

南越駅はほかの鉄道路線との連絡がない独立駅で、近くに北陸自動車道の武生インターチェンジがある。駅本屋が鉄骨造平家建ての約2650平方m、旅客上家が鉄骨造平家建ての約9830平方m、信通機器室が鉄骨造平家建ての約2000平方mだ。

南越駅のイメージ。【画像:鉄道・運輸機構】

両駅ともこれまで準備工事などが進められてきたが、11月9日から駅舎工事が始まる予定だ。

北陸新幹線の金沢~敦賀間は2023年春の開業を目指して工事が進められている。しかし、石川・福井県境の加賀トンネルが地盤膨張でひび割れが発生し、追加の工事が必要な状況。入札不調や新型コロナウイルス対策などによる工事の遅れも生じている。

今年2020年10月、与党整備新幹線建設推進プロジェクトチーム座長の細田博之衆議院議員は2023年春の開業が厳しい情勢との認識を示し、11月に入ると鉄道・運輸機構の北村隆志理事長も同様の認識を示している。