長期運休中の鉄道路線まとめ(2026年1月末)



災害などの影響で長期運休中の鉄道の線区は、2026年1月末時点で8社10線。総距離は377.2kmだった。各線の状況は次の通り。

2026年1月末時点の長期運休線区。【作成:鉄道プレスネット】

※今回から掲載対象を「災害や事故、トラブルなどを原因として運休している鉄道のうち、1カ月以上運休、もしくは1カ月以上運休する可能性があると考えられる旅客営業の線区」とします。計画的な工事による長期運休線区は参考扱いで取り上げる場合があります。

JR東日本:津軽線

運休区間:蟹田~三厩
運休距離:28.8km

2022年8月の大雨で路盤流出などの被害が発生。旅客列車の運転を見合わせ、代行バスの運行や乗合タクシーへの振替輸送が行われている。ただし蟹田~新中小国(信)は海峡線(青函トンネル)を経由して本州~北海道を結ぶ貨物列車が運行されている。

JR東日本と沿線自治体は鉄道廃止で合意しており、2027年4月には代行バスや乗合タクシー、沿線地域の公営バスを統合した新自動車交通の運行が始まる予定。新たに設立されるNPO法人「いまべつ外ケ浜交通」が新自動車交通を運営する。

JR東日本:陸羽東線

運休区間:鳴子温泉~新庄
運休距離:49.2km

2024年7月の大雨で盛土崩壊などの被害が発生し運休中。バスによる代行輸送が行われている。2025年9月から復旧工事に着手したが再開時期は未定。

JR東日本:米坂線

運休区間:今泉~坂町
運休距離:67.7km

2022年8月の豪雨の影響で橋梁の崩落など甚大な被害が発生し運休中。バスによる代行輸送が行われている。

JR東日本は自社単独での復旧・運転再開は困難との考えを示しており、復旧工事は未着手。2023年9月、同社と沿線自治体などで構成されるJR米坂線復旧検討会議が設立され、上下分離方式の導入や第三セクター化、バス転換なども含め協議が行われている。

いすみ鉄道:いすみ線

運休区間:大原~上総中野
運休距離:26.8km

2024年10月に発生した脱線事故の影響で全線運休中。バスによる代行輸送が行われている。いすみ鉄道は大原~大多喜について2027年秋ごろの再開を目指している。大多喜~上総中野の再開時期は未定。

黒部峡谷鉄道:本線

運休区間:猫又~欅平
運休距離:8.3km

2024年1月に発生した能登半島地震の影響で橋梁が損傷。復旧工事が進められており、早ければ2026年10月ごろにも再開の見通しになった。

大井川鉄道:大井川本線

運休区間:川根温泉笹間渡~千頭
運休距離:19.5km

2022年9月の台風の影響で甚大な被害が発生。運休区間を含む家山~千頭で代行バスとコミュニティバスが運行されている。

大井川鉄道は自社単独での復旧は困難として復旧工事は未着手だったが、2025年3月に静岡県や沿線市町が復旧費用の大半を負担することで合意。2029年春ごろの運行再開を目指している。

紀州鉄道:紀州鉄道線

運休区間:紀伊御坊~西御坊
運休距離:0.9km

2025年12月20日から踏切設備の故障で運休中。これとは別に紀州鉄道線は存廃問題も浮上している。

紀州鉄道の列車。【撮影:草町義和】

JR西日本:美祢線

運休区間:厚狭~長門市
運休距離:46.0km

2023年6~7月の大雨の影響で橋梁崩落などの被害が発生。バスによる代行輸送が行われている。

JR西日本と沿線自治体は2025年7月、鉄道を廃止してバス高速輸送システム(BRT)に転換する方向で合意した。

JR九州:肥薩線(2020年7月~)

運休区間:八代~人吉~吉松
運休距離:86.8km

2020年7月の豪雨の影響で橋梁が流出するなど甚大な被害が発生。八代~葉木と一勝地~人吉でバスによる代行輸送が行われている。これ以外の区間では代行輸送は行われていない。

八代~人吉の51.8kmは上下分離方式の導入を条件にした復旧が計画されており、JR九州は2033年度の再開を目指している。人吉~吉松35.0kmの扱いは未定。

JR九州:肥薩線(2025年8月~)

運休区間:吉松~隼人
運休距離:37.4km

2025年8月の大雨の影響で築堤崩壊が発生。バスによる代行輸送が行われている。JR九州は2026年6月末ごろの再開を目指すとしている。

くま川鉄道:湯前線

運休区間:人吉温泉~肥後西村
運休距離:5.8km

2020年7月の豪雨の影響で球磨川第4橋梁が流出するなど甚大な被害が発生。バスによる代行輸送が行われている。

自社単独での復旧が困難だったことから公有民営の上下分離方式を導入したうえで復旧することになり、現在工事中。2026年4月1日に上下分離方式に移行し、2026年度上半期の全線再開を予定している。

《参考》広島電鉄:本線・皆実線

運休区間:稲荷町~的場町~比治山下
運休距離:1.2km

2025年8月の駅前大橋ルート開業による運行ルートの変更に伴い、本線の広島駅(旧)~的場町~稲荷町と皆実線の的場町~比治山下は従来の運行系統の電車が通らなくなった。このうち広島駅(旧)~的場町は廃止された。

残る区間は新たに設定される循環系統の電車が運行されることになったが、循環系統の運行で必要な軌道の付替工事のため休止している。2026年春から循環系統の運行が開始される予定。

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